以下は、浄化槽法改正案の全文であるが、平成12年5月29日に議員立法で成立した。浄化槽関係の法律は、このところ15年間隔で大きな変更がある。
 昭和45年12月:廃棄物処理法
 昭和60年10月:浄化槽法全面施行(成立は昭和58年)
 昭和75年05月:浄化槽法一部改正(施行は平成13年4月1日)

浄化槽法の一部を改正する法律案要綱

一 浄化槽の定義の変更
浄化槽の定義から、し尿のみを処理する浄化槽を除外すること。(第二条第一号関係)

二 浄化槽による雑排水の処理等
1 何人も、浄化槽で処理した後でなければ、浄化槽をし尿の処理のために使用する者が排出する雑排水を公共用水域等に放流してはならないものとすること。(第三条第二項関係)
2 何人も、便所と連結してし尿を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備又は施設として、浄化槽以外のものを設置してはならないものとすること。ただし、下水道の予定処理区域内の者が排出するし尿のみを処理する設備又は施設については、この限りでないものとすること。(第三条の二第一項関係)

三 施行期日その他
1 この法律は、平成13年4月1日から施行するものとすること。(附則第一条関係)
2 この法律の施行の際設置されている単独処理浄化槽(以下「既存単独処理浄化槽」という。)は、改正後の浄化槽法に規定する浄化槽とみなすものとすること。(附則第二条関係)
3 既存単独処理浄化槽(二2のただし書に規定する設備又は施設に該当するものを除く。)を使用する者は、雑排水が公共用水域等に放流される前に処理されるようにするため、し尿及び雑排水を処理する浄化槽の設置等に努めなければならないものとすること。(附則第三条関係)
4 道路の占用の許可の対象となる施設として、浄化槽を定めること。(附則第五条関係)
5 その他所要の規定の整備を行うこと。

浄化槽法の一部を改正する法律案

 浄化槽法(昭和58年法律第43号)の一部を次のように改正する。

 第2条第1号中「し尿を又はし尿と」を「し尿及びこれと」に改め、「除く。」の下に「以下同じ。」を、「有する公共下水道」の下に「(以下「終末処理下水道」という。)」を加える。

 第3条第1項中「下水道法第2条第6号に規定する終末処理場を有する公共下水道及び」を「終末処理下水道又は」に改め、同条第2項を同条第3項とし、同条第1項の次に次の一項を加える。
 2 何人も、浄化槽で処理した後でなければ、浄化槽をし尿の処理のために使用する者が排出する雑排水を公共用水域等に放流してはならない。

 第3条の次に次の一条を加える。
 第3条の2 何人も、便所と連結してし尿を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備又は施設として、浄化槽以外のもの(下水道法に規定する公共下水道及び流域下水道並びに廃棄物の処理及び清掃に関する法律第6条第1項の規定により定められた計画に従って市町村が設置したし尿処理施設を除く。)を設置してはならない。ただし、下水道法第5条第1項第1号に規定する予定処理区域(同法第4条第1項の規定により建設大臣又は都道府県知事の認可を受けた同項の事業計画において定められたものに限る。)内の者が排出するし尿のみを処理する設備又は施設については、この限りでない。
 2 前項ただし書に規定する設備又は施設は、この法律の規定(前条第2項、前項及び第51条の規定を除く。)の適用については、浄化槽とみなす。

附則
(施行期日)
第1条 この法律は、平成13年4月1日から施行する。

(既存単独処理浄化槽に係る経過措置等)
第2条 この法律による改正前の浄化槽法第2条第1号に規定する浄化槽(し尿のみを処理するものに限る。)であってこの法律の施行の際現に設置され、若しくは設置の工事が行われているもの又は現に建築の工事が行われている建築物に設置されるもの(以下「既存単独処理浄化槽」という。)は、この法律による改正後の浄化槽法(以下「新法」という。)の規定(第3条第2項の規定を除く。)の適用については、新法第2条第1号に規定する浄化槽とみなす。
第3条 既存単独処理浄化槽(新法第3条の2第1項ただし書に規定する設備又は施設に該当するものを除く。)を使用する者は、新法第2条第1号に規定する雑排水が公共用水域等に放流される前に処理されるようにするため、同号に規定する浄化槽の設置等に努めなければならない。

(罰則に関する経過措置)
第4条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(建築基準法の一部改正)
第5条 建築基準法(昭和25年法律第201号)の一部を次のように改正する。
 第36条中「並びに」の下に「浄化槽、」を加える。

(道路法の一部改正)
第6条 道路法(昭和27年法律第180号)の一部を次のように改正する。
 第32条第1項中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同項第5号中「通路」の下に「、浄化槽」を加える。

(水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律の一部改正)
第7条 水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律(平成6年法律第8号)の一部を次のように改正する。
 第2条第4項第3号中「のうち、し尿と併せて雑排水を処理するもの」を削り、「合併処理浄化槽」を「浄化槽」に改め、同項第4号中「合併処理浄化槽」を「浄化槽」に改める。
 第13条の見出しを「(浄化槽整備事業の円滑な実施)」に改める。


理 由
 多量の雑排水が処理されないまま放流されている現状にかんがみ、生活環境の保全及び公衆衛生の向上の観点から、原則として、今後設置される浄化槽をすべて合併処理浄化槽とし、合併処理浄化槽で処理した後でなければ雑排水の放流をしてはならないこととする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。